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2009/08/07 (Fri)
世界で、100万人位の人が、この本の感想を書くのだろうと思いつつ。

ゲーマーにとっては、ドラクエが発売されるのが心待ちで、発売されたら、仕事休んでもやりたい!という楽しみ具合のようですが、私にとっては、村上春樹の本がそんな感じです(その割には読み始めるの遅かったですが^^;)。


物語は、天吾くんと青豆さんのそれぞれの物語が、交互につづられていきます。

2人の生活や体験は、当初、かけはなれていて、パラレルであると感じますが、ふたつの物語は徐々に近づいていき、交錯をはじめます。


物語のひとつの軸は、天吾くんと青豆さんの少年少女期の心の深い結びつき、そして、大人になった2人が、相手の存在をどのように自分に位置付け、とらえなおしていくか、そして、2人は運命の人として、出会えるのか、ということです。

そして、もうひとつの軸は、「空気さなぎ」という物語と、その作者ふかえりの存在。その背景には、日本が生み出してきたもの、光の反対側にある、深い影のようなものが描かれています。


読んでいて感じたこと。

1.天吾と、青豆のストーリーが徐々に交錯し、2人の気持ちが、離れたところにいながら、からみあってゆく過程は、心をかきたたせ、自分の深いところが刺激される感じでした。

2.戦後、日本の歩んできた方向、その中で、安保闘争や、オウム真理教が生まれたこと。生物・遺伝子操作の進歩。
そういったことの意味と背景を、1Q84の世界という形をとりながら、象徴的に描いていると感じました。

3.空気さなぎ、リトルピープル、マザとドウタ・・・。それらが、どういった意味をもつのか、というのが、読後も、今ひとつ整理が出来ていません。私の頭が悪いためだと思われます(笑)。

ひとつ、疑問なのが、失踪の後に現れたふかえり。「わたしにはセイリがない」と言っています。ということは、このふかえりは、ドウタなのでしょうか。最初からドウタだったのか。失踪後にドウタが現れたのか。

それが、ふかえりのドウタだとすれば、それは何故なのか。リーダーの死とリンクしていて、天吾が次のリーダーに選ばれたのか?


・・・あと、5回位読めば、段々かみくだいていけるのかも知れません。
総論としては、すごくおもしろかったし、名作だと思います。

以上。

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