スウェーデンハウス、子育て、料理、暮らしのこと
2009/08/10 (Mon)
何となく興味をもって予約して借りたこの本。
自分の仕事(ケースワーク)の教科書になるような物語でした。
波さんと、ハルさんという、2人の女性ホームレスの人生と、自立を描いたルポルタージュです。
書き手は、記者ではなくて、ホームレスの相談、自立支援を行っているボランティアです。
2人の女性は、住まいを得て、自立してゆくのですが、それを支える人たちとして、保健所の保健師や医師、福祉事務所のケースワーカー、町の高齢者福祉課職員、そして、ボランティアとしての著者がいます。
何より素晴らしいのは、上に立って助ける、というやり方ではなくて、横に寄り添い、ある時は後ろからついていって、本人の想いを尊重しながら関わっていることです。
これは、言葉にするのは簡単ですが、実際にそれを行うのは大変なスキルや視座が必要です。
また、関係する人々のネットワーク構築がうまくいったときに、奇跡のように、物事がうまく運ぶ、ということが分かります。
本では、うまくいったところだけではなくて、長期的な支援の難しさも分かりやすく示しています。
波さんは、知的なハンディキャップがあって、それに関する支援が受けられないまま大人になり、性を売ったり、男性に搾取されたりしながらホームレスになった人。ホームレスの状態で妊娠し、テレビに報道されました。
ハルさんは、3人の子どもが成人するまで立派に育てて、生活出来る家があったのに、捨ててホームレスになった人です。
著者の関わり方は、専門的なスキルを持った、でも彼女たちにとっては、とても親身な友人(あるいは姉)のような存在になっています。
ケーキや、マフラーの差し入れ、など、私たち行政スタッフには出来にくい所もさらっと出来ていてうらやましい。
また、本人を納得させるために、同じホームレスの人をキーパーソンと見込んで、ケース会議に参加してもらう、という展開も、まあ見事で素晴らしいです(その判断が成功に導きます)。
個人情報、守秘義務の壁、というのが現実にあるのは確かですが、こういった人と連携を組めれば、より多くの人の生活を、より、実質的に支えていけるのかもなあ・・・と思いました。
自分の仕事(ケースワーク)の教科書になるような物語でした。
波さんと、ハルさんという、2人の女性ホームレスの人生と、自立を描いたルポルタージュです。
書き手は、記者ではなくて、ホームレスの相談、自立支援を行っているボランティアです。
2人の女性は、住まいを得て、自立してゆくのですが、それを支える人たちとして、保健所の保健師や医師、福祉事務所のケースワーカー、町の高齢者福祉課職員、そして、ボランティアとしての著者がいます。
何より素晴らしいのは、上に立って助ける、というやり方ではなくて、横に寄り添い、ある時は後ろからついていって、本人の想いを尊重しながら関わっていることです。
これは、言葉にするのは簡単ですが、実際にそれを行うのは大変なスキルや視座が必要です。
また、関係する人々のネットワーク構築がうまくいったときに、奇跡のように、物事がうまく運ぶ、ということが分かります。
本では、うまくいったところだけではなくて、長期的な支援の難しさも分かりやすく示しています。
波さんは、知的なハンディキャップがあって、それに関する支援が受けられないまま大人になり、性を売ったり、男性に搾取されたりしながらホームレスになった人。ホームレスの状態で妊娠し、テレビに報道されました。
ハルさんは、3人の子どもが成人するまで立派に育てて、生活出来る家があったのに、捨ててホームレスになった人です。
著者の関わり方は、専門的なスキルを持った、でも彼女たちにとっては、とても親身な友人(あるいは姉)のような存在になっています。
ケーキや、マフラーの差し入れ、など、私たち行政スタッフには出来にくい所もさらっと出来ていてうらやましい。
また、本人を納得させるために、同じホームレスの人をキーパーソンと見込んで、ケース会議に参加してもらう、という展開も、まあ見事で素晴らしいです(その判断が成功に導きます)。
個人情報、守秘義務の壁、というのが現実にあるのは確かですが、こういった人と連携を組めれば、より多くの人の生活を、より、実質的に支えていけるのかもなあ・・・と思いました。
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