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2009/07/22 (Wed)
南田洋子さんが認知症となり、夫の長門さんが献身的に介護されていることは、2008年11月のドキュメンタリーによって、大きな話題になりました。

この本は、南田さんの現在の様子と、介護の現状を中心に、過去の夫婦の歴史についても描かれています。

読んで分かったことは、南田洋子さんという方が、女優としてだけではなくて、女性として素晴らしい人であるということです。

長門さんが、これだけ深い愛情を持って介護が出来る、ということは、ひとえに、南田さんが素晴らしい妻であるということを表しています。

実際、過去の長門さんの借金や、浮気を度量広く許したり、夫に対して愛情深く接する態度に、強い尊敬の念を覚えます。

菩薩のようだ、とさえ思いました。



私は今、高齢者を対象としたケースワーク業務をしているのですが、その仕事の中で、強く実感していることがあります。


高齢者になって、体が弱ったとき。家族の支援を受けないと生活出来なくなったとき。

過去に、自分がどのように家族に接してきたか、ということが、本当に、そのまま自分に返ってくるのです。

妻をないがしろにしてきた夫は、介護のときに妻に冷たくされます。
子どもを叩きながら育てた親は、年を取ると子どもに叩かれながら介護されます。
もちろん、介護を放棄されることもあります。

そうならないように、介護保険サービスや施設等の調整をするのが私たちですが、家族関係に愛情を復活させることは、他人には出来ません。

愛情どころか、家族に対し、深い憎しみを抱いている人は、案外多いのです。

家族なんかに頼らず、お金で施設に入るから、いいと思っても、お金を家族に搾取されたり、ひどい邪魔されたり、ということさえあります。

日本は、親族に頼るという意識が強いため、各種サービスの利用も、キーパーソンになる親族がいないと支障がでる場合があります(ただ、本当にお金があるのなら、第三者に親族代わりを委任する方法はあります)。



そういった意味では、南田さんが過ごしてきた人生や妻としての姿勢のご褒美が、今なされているのだと思います。

そのことを、実感させられる本でした。

ただ、ひとつ。
家族介護だけが愛情の示し方ではないので、介護に限界を感じたら、プロのサービスを入れて欲しいなあ、と思いました。
介護に限界を感じたとき、施設でプロによるケアを受けるという選択も、愛情!だと思います。

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