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スウェーデンハウス、子育て、料理、暮らしのこと
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2024/05/18 (Sat)
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2009/08/04 (Tue)
2004年、47歳の男性が、近所に住んでいた10歳の少女を連れ去って、沖縄に行く、という事件が発生。

この本は、男性の手紙や証言、少女の周辺からの情報収集をもとに、事件の実態や、前後の状況をまとめたルポルタージュです。

少女は、父親がなく、母親は生後6か月のときに少女を捨てて家を出ます。

祖父母に育てられたのですが、5歳頃から、近隣に「虐待されている」と触れ回るようになり、児童相談所が関与するところに。

児童相談所は、家庭裁判所に審判申し立てをするものの、祖父の強い抗議があって、結局、虐待の裏付けがないとして、少女は家庭に戻ることになります。

その後も、少女自身が「虐待されている」と触れ回り、あざや悲鳴も確認されていたとか・・・。

さらには、近隣に住む男性に、5歳頃から性的虐待を受けていたことも分かります。


そういった経過もあって、10歳の頃には、加害者となった47歳男性に親しげに近寄り、お金、物を要求したり、少女が男性を翻弄していた様子が随所にみられます。

男性は、少女を虐待から救うために、関わりを持っていたのだと、膨大な手紙で著者に主張します。


本の後半では、裁判の経過で明らかにされた、男性と少女の関係の実際が、暴かれていきます。

前半を読んでいると、著者の、男性への嫌悪感が行間に感じられるのですが、後半を読むと、その理由が、分かってきます。


男性は実刑判決を受け、少女は、児童相談所に一時保護となるものの、結局は祖父母のもとへ戻って中学生活を送っている、とのこと。

児童相談所が家裁の審判を申し立てる程ですから、家庭環境には何らかの問題があったはずですが・・・。

私も、この少女と同じような性格(他人に強く甘える一方で、わがままで翻弄する)の子と、一定期間関わったことがあるのですが、その子もまた、一番甘えたい家族から見捨てられ、愛情が決定的に不足した状態にありました。



少女は、家族・近隣男性・加害男性から虐待を受けたという点で、3重の被害者なのかも知れません。その中で培われている彼女の気質もまた、犯罪をよぶ危険なものになっています。

少女は被害者でありながら、おそらく矯正が必要な成長の仕方をしています。

とても、哀しい本でした。

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2009/07/30 (Thu)
日本軍による、中国・朝鮮・インドネシアにおける強姦や慰安所における性暴力をルポルタージュした本です。

数多くの具体的証言と被害者の写真を掲載しており、本当に、こんな残忍な行為が、60余年前に行われていたという事実をつきつけられます。

これが事実であれば、日本軍は悪魔、鬼畜、そのものであり、中国や韓国の人々に、今もなお恨まれても仕方がないと私は思います。


慰安所に対する評価はまちまちで、売春婦が商売として勤めていたのだという見方もあるようです。それも、一部にはあったのかも知れません。

しかし、数多くは、だまされたり、強制されたりして連れてこられた少女だったのです。15歳や、16歳の。1日に70人も相手させられる、抵抗すると殴られる、蹴られる。


また、一般市民に対する強姦被害も数多く、また壮絶です。わざわざ、残忍なやり方をするのです。

息子に母親を襲わせる、妊婦の腹を切り裂く、子ども達の前で母親をレイプして殺害する、などのエピソードが、たくさん紹介されています。

あまりのひどさに、強い怒りが生じます。

加害者は、それまで、平凡な市民だったのです。それが、戦争というだけで、こういった残忍な行為を行う。

戦争が終われば、また善良な市民に戻るのでしょう。

環境が人を変えるのでしょうか。人の心って、むちゃくちゃこわいなあ・・・、と思いました。

戦争のとき、何があったかを知ることが出来ます。お勧めです。


2009/07/28 (Tue)
女性限定”ウィメンズパーク”というサイトで、妻としての悩みを告白し、それに対する助言や応援コメント、批判等をやりとりする掲示板があるそうで。

その中の代表的なものを、テーマ別にまとめたものです。

夫の知的レベルが低い、暴力をはたらく、浮気、性関係の悩み、義父母との関わり、等々。

そういったテーマに関するアンケート結果や、ひとつのテーマ(例えば「離婚しようと思ったとき」みたいな)に関する多くのコメントがまとめられていて、そこはおもしろい。

悩みと、それに対するコメント自体は、ネット上でもいくらでも見られるものだけれど、要領よく本にまとまっているので、読みやすいとも言える。


ただ、内容に関していうと、どうしても「女性限定」という弱さがあるというか・・・。

こういったもめごとって、両者の話を聞かなくちゃ真実が見えてこない、ということがあるので、一方だけの話に対して、強い同情や共感をするという流れに、若干の違和感を憶えました。

まあ、そこを割り引いて考えたとしても、主観的に悩みをかかえている「妻」に、匿名の同姓からたくさんの応援が寄せられて、元気になれる!というのは、ネットのすごい効果だと思います。

「掲示板に出したら、こんなに私と同じ意見の人がいたわよ!」と夫を責めるのは、どうかと思うので(^^;)、自分のストレス軽減や、癒しの薬とする、というのが、こういう掲示板の正しい使い方かな、と感じました。

それから、読み手としては、隣の家をのぞきみる、あるいは、家政婦はみた!みたいなおもしろさはある本だ!と思いました。

以上。


2009/07/26 (Sun)
たましいは永遠に残るのか。死んだら全ては無、なのか。

私は前者を信じていているので、どっちかとゆーと、江原さん派です(^^)。


この本は、「あの世の存在なんて信じない」派の中年サラリーマン(記者)が、その視点から江原さんに対してインタビューをするという形式をとっています。

最後まで、霊関係の話については「うさんくさい!」という立ち位置を崩しませんが、社会や家庭、人のあるべき生き方に関する江原さんの主張には、納得できるものがある、という考えに至って、本は終了しています。


江原さんの霊視に間違いがある!という指摘は、江原批判の根拠として、いくつか見られますが。

私の考えとしては、霊能力者というのは、100%ではなくて、学力と同じように、よく出来る人と出来ない人がいる、ということなんじゃないかと。

江原さんは、霊能力界の東大生。

ものすごーく優秀だけど、東大生だって、テストで間違うこと、ありますよねえ。

霊能力に限って、100%間違わないことを当然とするのは無理があると思います。

それをもって、江原さんはインチキ!と糾弾するのも、狭量ではないかと。


佐藤愛子さんの著書(『私の遺言』)を読むと、江原さん(&美輪様)は、霊能力者として優秀だったんだ、と実感させられます。『私の遺言』は、かなり説得力のある本です。


話がそれましたが。

江原さんの本は、霊界や幽霊に関する不思議な話ばかり書いているわけではなくて、「人がいかに生きるべきか」ということを、大半書いています。

たましいをみがくために、こんな風に生きて欲しいということが書いてある。

その内容は、人間関係、家族関係、社会をあたたかくするものです。

霊界を信じなかったとしても、自分をみがくことに、少しでも興味がある人は、読んでみてもいいのではないか、と思います。

以上。


2009/07/25 (Sat)
「男女に友情は成立するのか」というテーマがありますが。

この本を読んでいると、向田さんと久世さんの間には、恋愛関係ではないが、それよりもっと深い、暖かいつながりが確かにあって、男女に、恋愛関係を超えた関係は存在するのだなあ、と実感しました。

読んでいると、ふたりは前世で姉弟だったでしょう!と、霊能者でもないのに、感じるようでした。

「触れもせで」というのは、二十年にわたる友情、仕事の同志としての愛情がありながら、久世さんは、向田さんに触れたことさえなかった、というエピソードから来ています。このことについて、語っている久世さんの文章は、秀逸です。

なんか、一生憶えてるかも、と思うくらいでした。

ふたりの間にある会話は、知的探求心が強く、くだらない話といいながらも理知的だったり、人の心のおもしろさを感じさせるものだったり、色んな意味で、向田さんも久世さんも、「選ばれた人」なんだなあ、と感じました。

向田さんの不慮の死とその後の喪失感に関する文章も、久世さんのたまらない想いが、色々な比喩をもちいながら、読者に伝わるように確かに表現されていて、素晴らしいです。


私、若い頃に向田邦子の本を読んで、あまりに人の本性が巧みに生々しく表現されているので、嫌気がさしてしまった経験があるのですが。

もうすぐ40歳になる今の自分なら、また違う視点で読めるかも、と思い始めています。

向田邦子に再チャレンジしようかな、と。

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北国の山に囲まれて育ち、今は山のない関東平野に住んでいます。夫、子ども3人(ボン13歳 ヒメ8歳 マナ6歳)、自分の母と暮らしています。フルタイムワーカーでもあり、大忙しで日々が過ぎてゆきます。
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